答えが出ないことに耐える力【ネガティブ・ケイパビリティ】

2024年08月02日 12:00

こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!

皆さんはネガティブ・ケイパビリティという言葉を聞いたことはありますか?
不確実なものや未解決のものを受容する能力を記述した言葉、消極的能力や消極的受容力などと訳されることが多く、私は答えが出ないことに耐える力という意味で捉えています。

朝日

人は答えがすぐ分かるものに飛びつきたくなる

今の時代、インターネットやチャットGPTなど調べれば大抵のことはすぐに答えを見つけることができます。

分からないことがあったらすぐにインターネットで調べて一番上に出てきたものを見て満足する、そんな経験がある人も多いのではないでしょうか?(私もよくやります 笑)
また、TikTokなど短い動画が流行っていることからも、答えや結末がすぐ分かるのもが求められているのがわかります。

ドラマやアニメを二倍速で観たり、ネタバレを見てから映画を観に行くのも同じ傾向かも知れませんね。

世の中が便利になったということなのかも知れませんが、その代償に分からないことに耐える力が衰えているのでは?と感じます。

治療にもネガティブ・ケイパビリティが必要

りゅうしん堂は鍼灸院なので治療を例にみていきたいと思います。
世の中には、「〇〇の症状があったらこの病気!」「〇〇にはこれが効く!」「〇〇はこうすれば治る!」などの情報が溢れています。
自分の症状の原因が分からなかったり、様々な治療を試しても治らないときはそんな情報に飛びつきたくなる気持ちもよく分かります。
しかし、早急な結論や過激な意見ばかり追っていると、少しやって治らなければすぐに別の方法に移り、次々と治療を変え、結局治らない…という悪循環になることも少なくありません。

特に鍼灸院に来られる方の症状は病院の検査で原因が分からなかったものなど、一回の施術ですぐに治らないものも多くあります。
そんな時にネガティブ・ケイパビリティが弱く、答えが出ない状態に耐えられないと、続ければ治る可能性があるものを続けられなくなってしまいます。

つまり、治療においてもネガティブ・ケイパビリティは大切になってくるのです。

ネガティブ・ケイパビリティの鍛え方

ネガティブ・ケイパビリティが大切ということはわかった、でも答えが出ない状態を耐えるのは大変…
そこでネガティブ・ケイパビリティの鍛え方を3つ紹介したいと思います。

①分かっていることと、分からないことの境界線を明確にする

何事においても全部が分かっている、全部が分からないということは少ないと思います。
どこまで分かっていて何が分かっていないのか、その境目を明確にすることで現状が把握でき分からないことに耐える力が増します。

②まずは行動してみる

完璧主義の人に多いのですが、全てが分かってから行動しようとするといつまでも動くことが出来なくなります。
分からないことがあってもまずは行動してみることが大切です。

③曖昧なままでもいいと認める

全て分からなければと身構えると分からないことの多さに苦しくなってしまいます。
分からないことがあるのは当たり前、曖昧なのもは曖昧なままでもいいと認めてあげるだけでも気持ちが軽くなります。

いかがだったでしょうか?
ネガティブ・ケイパビリティについて知るきっかけになりましたでしょうか?
全てのことに明確な答えが欲しいと思ってしまいますが、分からないことがあるのは当たり前です、それを受け入れられるようになるだけでも気持ちが楽になったり新しいことに挑戦できるようになります。

答えが出ないことにひとりで耐えるのは大変なことも多いと思います、まずはお気軽にご相談ください😊

りゅうしん堂 大西

参考:箒木蓬生著『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』朝日新聞出版、2017

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