こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!
仕事中や家でリラックスしている時、急に「キーン」と音が鳴り響いたり、話している言葉が聞き取りづらくなったことはありませんか?
余計な音が聞こえるのも、音が聞こえづらいのも見た目では分かりづらく、人知れず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
今回はそんな【耳鳴り・難聴】について東洋医学的にはどうみるのか話していきたいと思います!
耳鳴りとは身体内部以外に明らかな音源がない状態で感いる音の感覚。
東洋医学では耳鳴(じめい)という。
難聴とは聴覚に何らかの障害が生じて聞こえが悪くなること。
東洋医学では耳聾(じろう)という。
耳は腎の開竅するところとされ、耳に関連する症状は腎と関連が深い。
また病理産物が耳を塞ぐことでも耳鳴りや難聴が起きやすい。
東洋医学的に耳鳴り・難聴が起こる病態は以下のようなものが考えられます。
①肝火上炎
②痰火鬱結
③脾胃虚弱
④腎精不足
ストレスや激しい怒りによって肝の疏泄機能が失調し気が滞る。
滞った気が熱化し耳に影響、耳鳴り・難聴が起こる。
→ストレスで出るタイプ。
⬜︎耳鳴りの音が大きい
⬜︎ストレス、怒りで悪化
⬜︎難聴の程度に波がある
⬜︎突然悪化する
⬜︎めまい、頭痛 など
味の濃いもの、脂っこいもの、甘いものなどの偏食により痰湿が溜まる。
溜まった痰湿が熱化し耳に影響、耳鳴り・難聴が起こる。
→余分な水分が溜まって出るタイプ。
⬜︎急に発症する
⬜︎耳の閉塞感を感じる
⬜︎めまい、頭の重さ
⬜︎むくみ
⬜︎痰 など
飲食の乱れや疲労などによって脾の機能が低下する。
その影響で気血が不足し耳を滋養できず耳鳴り・難聴が起こる。
→胃腸の不調で出るタイプ。
⬜︎疲労で悪化する
⬜︎倦怠・無力感
⬜︎食欲不振
⬜︎軟便 など
先天の精の不足、加齢や慢性疾患、房事過多などにより腎精を消耗する。
その影響で精が不足し耳を滋養できず耳鳴り・難聴が起こる。
→生まれつき、または歳をとることで出るタイプ。
⬜︎耳鳴りの音は蝉が鳴くような低く細い音
⬜︎徐々に進行する
⬜︎夕方・夜間に悪化しやすい
⬜︎足腰のだるさ
⬜︎健忘 など
耳鳴り・難聴全般に使うツボ(基本穴)と病態別のツボを紹介します。
耳鳴り・難聴は病理産物が耳を塞いだり、生理物質が不足して滋養されないことで起こるため、耳へつながる経絡にある聴会、聴宮、耳門、翳風などを使います。
肝の気を流し熱をとるため太衝や肝兪などを合わせます。
脾の痰湿と熱をとるため陰陵泉、豊隆や内庭などを使います。
脾胃の機能を高めるため足三里や脾兪などを合わせます。
腎精を補うため太渓や腎兪などを使います。
耳鳴り・難聴のセルフケアを3つ紹介します。
肝火上炎などはストレスの影響などで起こります。
適度にストレスを発散しましょう。
運動が特におすすめです!
痰火鬱結は味の濃いものなどの偏食で、脾胃虚弱は飲食の乱れなどで起こります。
偏食はさけ食事のバランスに気をつけましょう。
脾胃虚弱や腎精不足は過労や加齢で悪化します。
無理せず休むことも大切です。
いかがだったでしょうか?
耳鳴りが「キーン」というような高い音の場合はストレスがあったり痰湿など病理産物が滞っている可能性が高く、「ジー」というような低い音の場合は気血や精など生理物質が不足している可能性が高くなります。
耳鳴りの音で原因を考えてみるのもいいかも知れません。
ただその場合もひとりで思い悩みすぎず、お気軽にご相談ください。
りゅうしん堂 大西
参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年
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