こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王の鍼灸マッサージ院りゅうしん堂の大西です。
前回はおへそより上で起こる腹痛についてご紹介しました。
今回はおへそより下で起こる下腹部痛について東洋医学ではどう考えるのかご紹介します。
東洋医学的に下腹部痛が起こる病態は以下のようなものが考えられます。
①寒凝肝脈(かんぎょうかんみゃく)
②大腸湿熱(だいちょうしつねつ)
③膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)
④肝鬱気滞(かんうつきたい)
⑤腎陽虚(じんようきょ)
冷たい外邪(寒邪)が侵襲して肝経の気血の流れを妨げることで起こります。
✅引きつれるような強い痛み
✅冷えで悪化、温めると軽くなる
✅お腹を押されるのを嫌がる
✅足も冷えやすい など
※下腹部を通る経絡に冷えが影響した腹痛。
外邪(湿熱)が侵襲して大腸に影響、または偏った食生活によって湿熱が溜まり起こります。
✅下腹部の脇に痛みが出やすい
✅裏急後重(便意はあるのに出にくい)
✅お腹を押されるのを嫌がる
✅肛門の灼熱感 など
※辛いもの脂っこい物の食べすぎでも起こる腹痛。
外邪(湿熱)が侵襲して膀胱に影響、または食事の乱れで湿熱が発生し起こります。
✅下腹部の中央に痛みが出やすい
✅急に痛みが出る
✅排尿回数が多いが一回の量は少ない
✅残尿感がある など
※泌尿器系の不調が原因の腹痛。
ストレスや感情の乱れで肝の機能が失調、下腹部の気が滞り起こります。
✅下腹部から陰部に痛みが広がる
✅膨満感や張ったような痛みが出る
✅ストレスで悪化する
✅イライラしやすい など
※ストレスによる腹痛。
過労や長引く病気などで気血を損傷、陽気が不足し下腹部を温める力が弱くなり起こります。
✅冷えを伴う鈍い痛み
✅冷えると悪化、温めると楽になる
✅お腹を押されると心地いい
✅寒がり など
※下腹部のエネルギー不足による腹痛。
下腹部痛に使う基本のツボと病態別のツボを紹介します。
下腹部にあるツボ、天枢や関元などをメインに使います。
下腹部を温めるため、肝や血に関連するツボにお灸などを行います。
→三陰交、大敦など。
大腸の熱を取るため、大腸と清熱に関わるツボを合わせます。
→曲池、上巨虚など。
膀胱の熱を取るツボを使います。
→中極、膀胱兪など。
気の流れを整えるため、肝に関連するツボを合わせます。
→太衝、合谷など。
下腹部を強めるため、腎のツボにお灸などを行います。
→太渓、腎兪など。
いかがだったでしょうか?
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りゅうしん堂 大西
参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年
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